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環境技術 2018


環境技術学会・月刊誌「環境技術」 2018年 特集概要
       目 次 総目次-分野別-
 1号  2018年 環境行政展望
 2号  生物応答を利用した排水管理法(WET 手法)の現状と展望
 3号  人口減少時代の上下水道
 4号  人口減少社会における廃棄物処理
 5号  21世紀末を見据えたエネルギーのありかた



1号    2018年 環境行政展望

<年頭所感> 環境大臣 中川 雅治
(概要)今日の環境問題は、気候変動、廃棄物処理、原子力災害による汚染など、人類の社会経済活動から生じ、多様で複雑なものとなっている。一方で我が国の経済・社会が抱える課題も、地域活性化、少子高齢化社会への対応、国土強靭化など多岐にわたる。環境上の課題と経済・社会における諸課題とを同時に解決していく環境政策が求められる。
将来にわたり、質の高い生活をもたらす「新たな成長」により、持続可能な社会の実現していく決意を軸に、環境省では本年、環境基本計画や循環型社会形成推進基本計画を改定していくととみに、各分野で施策を展開する。
<年頭ずいろん> 環境技術学会会長 竺 文彦(龍谷大学名誉教授)
(KW)グローバル経済と地球環境問題、会員数減少と運営、本誌の発行形態の変更、欧米と日本の環境対策
<地球環境問題> 環境省地球環境局 門倉 一郎
ー脱炭素化に向けて加速化する世界の潮流と我が国の取組ー
(KW)パリ協定、地球温暖化、脱炭素社会、長期戦略、適応
<大気環境行政> 環境省水・大気環境局 高澤 哲也
(KW)PM、光化学オキシダント、アスベスト、水銀、越境汚染対策
<水環境行政> 環境省水・大気環境局 渡邉 康正
ー健全な水循環を支える水環境の実現に向けてー
(KW)水環境、環境基準、琵琶湖保全、放射性物質、国際環境協力
<水道行政> 厚生労働省医薬・生活衛生局 是澤 裕二
ー水道行政の改正に向けてー
(KW)水道事業の基盤強化、広域連携の推進、適切な資産管理の推進、官民連携の推進、指定給水装置工事事業者制度の改善
<下水道行政> 国土交通省水管理・国土保全局 山田 哲也
ー「新下水道ビジョン加速戦略」の実践と発信ー
(KW)下水道、官民連携、汚泥の資源・エネルギー利用、ストックマネジメント、事業広域化
<一般廃棄物行政> 環境省環境再生・資源循環局 瀬川 恵子
(KW)一般廃棄物の適正処理、災害廃棄物対策、循環型社会推進交付金、廃棄物処理施設整備計画、廃棄物の処理及び清掃に関する法律
<放射性物質に汚染された廃棄物の処理の現状> 環境省環境再生・資源循環局 黒川 陽一郎
ー原発事故から7年目を迎えて
(KW)放射性物質、指定廃棄物、放射性物質汚染対処特措法、各都道府県内処理、長期管理施設

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2号    生物応答を利用した排水管理法(WET手法)の現状と展望
編集:神戸学院大学・古武家 善成

化学物質の毒性を、生物(陸・水生物、微生物、細胞・組織、遺伝子など各レベルで)を用いて評価する手法をバイオアッセイという。
これまでに、環境(ヒトを含む)への毒性を示す物質に対して、個別に評価・規制してきた。これに対して、毒性を示す物質の集合体が環境へ与える毒性(Whole Effect Toxity、WET)を評価・規制する取組が進展している。
WET法の活用には、①手法、②コスト、③規制などの様々な問題が関係してくる。本特集では、水環境へのWET法の適用について、課題と展望、国内外の状況について、各分野の専門家が解説している。

<執筆者> 神戸学院大学・古武家 善成/熊本県立大学・有薗 幸司/愛媛大学・鑪迫 典久、新野 竜、山本 裕史/国研)国立環境研究所・山本 裕史・阿部 良子・渡部 春奈・鑪迫 典久/環境省・甲斐 文祥/(株)LSIメディエンス・新野 竜大・山本 裕史・鑪迫 典久

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3号    人口減少時代の上下水道
編集:立命館大学・惣田 訓、 JFEエンジニアリング(株)・安達  伸光

人口減少は、社会・経済・産業へ様々で多大な影響を与えている。本特集は、基幹インフラの一つである「上下水道」への人口減少が急速に進行している中小都市や過疎化地域での課題の現状とその解決策の提言が事例ととともに、それぞれの専門家より解説されている。
各提言の中で共通のキーワードは「連携」である。個人・団体・自治体の連携、地域に対応した個々のインフラ整備・管理とそれらの相互連携である。人口減少時代の社会インフラの維持と再構築のあり方への参考となる特集である。

<執筆者> 鳥取大学・細井 由彦/(公財)水道技術研究センター・田中 稔/名古屋大学・平山 修久/和歌山大学・中尾 彰文・山本 祐吾・吉田 登/お茶の水女子大学・中久保 豊彦

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4号    人口減少社会における廃棄物処理
編集:元 川嵜環境エンジニアリング(株)・守岡 修一

 わが国は人口減少社会に入り、今後都市構造の変化に伴い、廃棄物量の減少や財政難が予想され、廃棄物処理施設等の更新・維持計画にはそれに対応した施策が求められる。本本号では「人口減少社会における廃棄物処理」について特集を掲載している。
1.社会状況の変化に対応した一般廃棄物処理行政について
 人口減少の進展で人材、財政の制約とともに廃棄物の質量の変化に対応したシステムの効率化の追求が必要である。今後の方向性として、処理施設の広域化・集約化と長寿命化、民間活力の活用も視野に入れ、温暖化対策を推進するエネルギー回収の推進と災害に強い施設を推進するとしている。
2.人口オーナス時代の廃棄物管理―人・ごみ・施設・財政の観点からー
 人口減少の時代を迎え、社会や人々がその問題の全体像や特定の分野への影響について、具体的に理解されているとは言いがたい。人口減少という一面的な捉え方ではこの問題への対応が危ぶまれ、その全体像を理解しつつ、個別分野への影響として資源循環・廃棄物分野に及ぼす悪影響や懸念事項、さらには対応策とその状況を概説している。
3.人口減少を考慮した市町村の廃棄物処理費用に関する一考察
 各市町村のパネルデータを用い、廃棄物処理に関する情報と人口密度や面積等に関する社会データとの関係から得られる経験式による廃棄物処理費用の将来予測モデルを構築し、今後の人口減少や災害発生に対応した廃棄物処理システムの最適化について考察している。
4.資源循環の地域マネジメントの展開―一般廃棄物の資源化と持続可能な消費を中心にー
 県レベルの一般廃棄物の処理と循環型社会形成の考え方として、地方での循環ビジョンの策定から約20年が経過し、地方レベルで循環社会の形成でさらに考慮すべきことと資源循環の施設と運営に事業面での革新が試みられる未来に関する事項について述べている。

<執筆者>1.桒村 亮広(環境省)/2.田崎 智宏・稲葉 陸太・河井 紘輔(国開法・国立環境研究所)/3.島岡 隆行・中山 裕文・木村 恭子(九州大学)/4.盛岡 通(関西大学名誉教授)

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5号21世紀末を見据えたエネルギーのありかた
編集:本庄 孝子・元(国研)産業技術総合研究所

 わが国では大型水力発電以外の自然エネルギーである太陽光、風力、小水力、地熱、バイオマス等を再生可能エネルギー(再エネ)の中でも特に新エネルギー(新エネ)と分類している。1970年代の2度のオイルショック後、新エネの導入が進んだが、政府は1977年に原子力発電を主電源と設定し、1993年に太陽のみ重点化して以降、新エネ導入は下火になっていた。
 2012年7月に再エネによる発電を固定価格で買取る制度(FIT 制度)が開始されて以降、太陽光発電の導入が大きく進んだ。2015年のパリ協定で、わが国は温室効果ガスの排出量を、2030年に2013年比で26%削減との中間目標を示した。そして同年「長期エネルギー需給見通し」では、2030年の電源構成における再エネの占める割合を総電力量の22~24%、原子力を20~22%とした。世界では再エネの設備価格は低下して、化石燃料と同レベルの域に達してきた。2015年の世界の新規発電設備の50%以上が再エネであった。
 全エネルギーを再エネで供給することを目指す「RE100」が、世界の国、世界的な企業、世界及び日本の自治体などに急速に広がっている。わが国でも2018年5月に「エネルギー基本計画」(案)が出された。今後、一次エネルギー供給構造を低炭素化するための再エネ導入とともに、原子力発電の利用について国内での議論が進むと予想する。

1.日本のエネルギーの現状
 日本のエネルギーの現状について、政府の統計を使って、部門別最終エネルギー消費の推移、電力の電源構成や非電力と電力の一次エネルギー消費の推移等の基礎的事項を紹介している。
2.再エネ大量導入と電力系統の維持・運用、電力市場整備の方向性
 電力系統への再エネ大量導入が予見される中、送配電設備の維持・運用などを紹介している。電力系統の再エネへの適応能力を高めることも必要で、託送料金の制度設計に関して、発電側基本料金、送配電網の効率的利用、ノンファーム型接続への料金措置、送配電網の固定費回収について述べている。再エネ導入拡大により、電源投資の予見性が低下するため、容量市場や、需給調整市場、連系線利用ルールの見直しが必要なことについても論じている。
3.世界の再生可能エネルギー最新動向と日本の課題
 これまでにも世界の再エネ動向について論じてきたが、ここでは最新データに基づいて急速に普及が進む再エネ発電の現状とその特徴について述べる。一方、日本は再エネ普及の遅れが際立つが、その現状と課題についても論じる。
4.我が国における大規模太陽光発電の現状と課題―導入拡大に向けた今後の問題点と環境影響―
 再エネの歴史について述べ、最近の世界の再エネ動向の特徴は市民・自治体主導の取り組みが拡大しているとともに、再エネ発電は経済的にも有利だが、わが国のバイオマス発電では大半が輸入資源に依存する大規模発電であるなど、多くの課題に触れた。
5.太陽光エネルギーの多様な利用―二酸化炭素再資源化と海水淡水化―
 太陽光を用いて二酸化炭素からブタン合成で高い収率が得られる。また、約20nm の細孔を持つ浸水アルミナ膜の表面を修飾したのを用いて、紫外線と可視光照射で3.5%塩化ナトリウム水溶液から、塩濃度0.01%未満の水を得たなど、海水淡水化が可能になるとしている。

<執筆者>1.藤川 陽子(京都大学)/2.小宮山 涼一(東京大学)/3.和田 武(和歌山大学客員教授)/4.増田 啓子(龍谷大学名誉教授)/5.藤原 正浩((国研法)産業技術総合研究所)

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掲載日:2018年01月25日
更新日:2018年07月28日

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