河川、湖沼、地下水、海域は、古来より水源、水産、交通など人々の日常生活や産業活動の基盤として重要な役割を担ってきたのみでなく、快適な水辺環境を提供し、憩いの場としての機能も果たしてきた。しかし、近代よりの生活レベルの向上 …
水の循環と我が国における利用の状況を図1に示す。我が国は世界でも有数の多雨地帯であるアジアモンスーン地帯に位置し、降水量は1,700mm(約6,500億m3)/年であり、世界平均約810mm/年の約2倍に相当している。我 …
水使用の現状 平成23年(2011年)における我が国の水使用実績(取水量ベース)は約809億m3/年で、用途別に見ると、都市用水が約265億m3(生活用水:約152億m3、工業用水:約113億m3)、農業用水が約544億 …
我々は日常生活や産業活動において、水とともに多数の物質を利用しているが、これらが廃棄物や排水に含まれて環境に排出されている。この中で人体に対して毒性を有するものや強い生理作用を持つものを有害物質という。また、人の健康に直 …
戦後の高度成長期における産業活動の急速な拡大と人工の都市集中に伴い、環境水の深刻な水質汚濁が進行した。こうした事態に対し、昭和45年、公害対策基本法の改正および水質汚濁防止法が制定され水質汚濁に係わる環境基準や工場排水基 …
流水の中に流入した物質が、環境の条件に支配されながら環境水質を汚濁する過程は、多種多様な要因と複雑な相互関係がある。流入物質は水の運動に伴う空間的移動の結果、汚濁した水環境を形成する。その移動過程の時間的経過の中で、物質 …