村上定瞭(水浄化フォーラム)
地球の温度環境では、個体(氷)・液体(水)・気体(水蒸気)の3つの形態で存在し、太陽エネルギーにより、海水の蒸発、陸地への降雨、地表水・地下水の海へ流れによって循環している。また、海流(表・中・深・低の各層流)により地球規模で水は循環している。
一方で、水は、様々な物質を溶かしている。溶けた物質(溶質)はミクロ的には拡散、マクロ的には流動により、この溶質を移動・運搬している。また、水は、異なる溶質間の化学反応のみでなく、水と接する異なる相(気体・液体・個体)との界面での化学反応にも関与している。
生体内で化学反応を物質は、食塩や酵素、アルコールといった簡単な物質から、タンパク質や糖、核酸などの高分子まで様々である。これだけ多様な物質を溶かせる溶媒は水しかない。そして、多様な物質が水の中で、また、水との界面で様々な化学反応が起こり、生命活動が営まれている。
このような水の多様な働きを理解するため、ここでは原子・分子レベルで水の性質と特徴を見てみたい。
掲載日:2017/07/03
更新日:2017/07/03