村上定瞭(水浄化フォーラム)

1.本サイトの経緯と今後の計画

 
 昨年・5月に本サイトを立ち上げて、1年が経過した。これまでの経緯と今後の計画を述べる。

<サイトの背景>
 本サイトの管理・編集者は、大学卒業後、退職するまでの50年近く、研究と教育に従事した。今日のわが国では、少子高齢化、財政逼迫、グローバル競争等の中で、行政・民間を問わず環境分野への人的・財的配分が削減され、さらに、対応技術も高度・複雑化している。また、あらゆる分野において、人材の確保と育成はわが国の将来にとって、極めて重要なこととなっている。このような背景を踏まえて、退職後の第三の人生として、水に係る若い人や初心者の方へ、何か役に立つことができればと、本サイトを開設した。

<水の浄化技術と維持管理ーWater & Solutions>
 管理者は、当初、工学部化学系学科に属し、20代〜30代後半までは、水に関する分析化学技術の開発、30代後半からの約7年間は内視鏡を用いたがんの診断と治療(医学部との共同)であった。30代後半になり、ある企業から鉱山排水のpH低下および流下域水田土壌中の重金属との関係に係る調査依頼があり、これが環境分野への研究のスタートとなった。
 環境分野への本格的な研究は、30代後半に、土木系学科衛生工学の同僚からの活性汚泥法の数値解析の相談がきっかけとなり、また、大学から高専への転出を機会に、微生物技術を中心とする水の浄化に取り組むこととなった。その後、研究対象として、生活排水、溜池・鑑賞池、活魚水槽・水産養殖、工業排水(有機系・無機系)、汚泥の削減と資源化、バラスト水などに取り組んだ。これらの研究は、全て、企業との共同研究でもあった。退職前の10年間は、研究現場から離れた職にあったが、企業の相談や行政の委員等は抑制しながらも継続した。
 以上述べたように、多くの研究課題での共通事項は「水」および「浄化技術」であった。このような事由から、本サイトのテーマを「水の浄化技術と維持管理」とすることとした。

<サイトの構成と内容>
 本サイトの主な構成は、つぎのようになっている。下記(1)(4)は水浄化における基礎・共通的な科学知識や技術の原理・設計などに関する内容で、(5)(9)は現場の具体的な浄化技術と維持管理に関する内容である。

(1) 基礎知識:水浄化技術の概要、水浄化に係る基礎科学
(2) 実験技術:水浄化に関する基本的な実験方法
(3) 測定技術:水環境の分析、浄化技術の開発・維持管理に係る計測・制御
(4) 技術解説:基本的な浄化技術・システム
(5) 用  水:上水・産業用水
(6) 生活排水:し尿、浄化槽、集落排水、下水道、汚泥
(7) 産業排水:農水産排水、鉱・工業排水
(8) 環境水 :河川・湖沼・海域
(9) 海外事情:海外の用排水の状況


<掲載内容の状況と今後の計画>
 現状の掲載内容は、基礎的内容である(1)(4)が中心で、具体的内容である(5)(9)の掲載記事は極めて少ない状況である。この理由は、(5)(9)を記載するにあたって、理解を深めるたも基本的項目である(1)(4)を充実する必要があるからである。
 今後も、(1)(4)を中心に内容を充実し、少しずつ(5)(9)の具体的な事例を掲載する予定である。当初の目標を達成するには、これまでのペースから考えて、今後、5年近くの年数を要するものと考えている。

2.本サイトへの訪問状況

 最近の本サイトへのアクセスの概況を示す。
<月別の訪問者>
 ユニーク訪問者数(毎月の統計期間中に、同じ人が何回訪問しても「1人」とカウントした集計人数)を図1に示す。開設当初は、月間・数百人であったが、数千人に達し、さらに増加の傾向にある。各ページへの平均的なアクセス数は、月によって異なるが、ユニーク数の数倍〜5倍程度である。

unique-visitors-number-201806
図1 開設1年間のユニーク訪問者数の推移

<曜日別のアクセス>
 曜日別のアクセス状況(図2)は、休日に減少し、水曜日前後に極大となっており、’|sin(nπ/week)|+ a’ (n=1,2,3,・・・)の傾向である。
access-every-day-201804
図2 曜日別のアクセス状況(2018年4月)
縦棒:青ーページ数、水ーヒット数、緑-バイト数(MB)

<時間帯別のアクセス>
 夜明けとともに増加し、11時に極大となり、昼休みに急減し、その後増加して15時に極大を示して漸減し、21時に少し増加して、その後、減少している(図3)。
access-time-201804
図3 時間帯別のアクセス状況(2018年4月)

<本サイトへの接続ホスト・所属など>
 接続ホストの大多数は、個人または企業等が契約している民間プロハイザーである。勤務・在学している大学・行政・企業等で独自に設置しているホストからのアクセスは、全体の20%程度である。国公私を問わず全国の理工学系学部を有する大学からのアクセスがある。行政からのアクセスは、県・大都市からで、地方自治体からのものは少ない。大手企業についてはホスト名から判断できるが、独自ににホストサーバーを設置していない企業については不明である。また、訪問者の職種(学生を含む)・年齢などの詳細は不明である。

<本ページの情報源>
 検索エンジン(Google、Yahoo、Bringなど)からのリンク80%、ニュースグループからのリンク10%、その他10%となっている。

<訪問者の地域・国>
 全国各地からのアクセスがあり、地域別の特徴はない。
 海外からのアクセスは全体の5%前後(毎月、数百件のアクセス、ユニーク訪問者数ではない)であり、先進国・発展途上国に差異はなく、数十カ国となっている。アクセス件数も増加の傾向にあるので、2018年7月にGoogle提供の翻訳マシンを導入した。この翻訳ソフトは、世界各国の言語へ相互に変換でき、しかも、かなり正確なもので、記載内容の理解には十分対応できるものである。ただし、当然のことながら、人名、学会名、グループ・機関名など、日本固有の名詞へは正確に対応できていないこともある。

<閲覧ページの状況>
 4月におけるページごとの閲覧回数の上位10件図4に示す。タイトル末尾の/( )内の数値は、上記<サイトの構成と内容>の項目に該当する。
  (4)技術解説に関する項目が上位10位内の多くを占めている。(1)基礎知識である「pHと金属イオン」のアクセスが1位となっていることは、予想していなかった。今後、具体的な実用事例(5)(9)の掲載・充実に伴い、これらの項目へのアクセスも増加するものと思われる。
 また、掲載予定のページへのアクセスも相当数あり、関心の高いことを示している。未掲載ページについては訪問者へ対し、申し訳ないと思っている。関心の高い掲載予定については、順次、充実していく予定である。
 

pHと金属イオンの溶解度/(1)、  沈殿池の基礎/(4)、  嫌気性生物処理/(4)、  浄化槽の仕組みと方式/(6)、  活性汚泥法ー基本設計・操作因子/(4)、  pH曲線とアルカリ度/(1)、  スクリーン〜ゴミ・異物の除去/(4)、  生物膜法による水処理/(4)、  窒素除去/(4)、  活魚水槽ー設計と維持管理/(5)

page-visitors-number-201804
図4 月間閲覧回数の上位10件(2018年4月)


掲載日:2018年5月01日
更新日:2018年7月15日(ユニーク訪問者数を更新)、2018年8月17日(翻訳マシンを加筆)